看護師のアルバイトを始める前に知っておきたい「収入の壁」

【税法上の「壁」 超えるとどうなる？】

パート・アルバイトの方が意識すべき1つ目の壁は、税法上の壁です。
税法上の壁としては100万円の壁・103万円の壁が有名です。
まずは、その壁を超えるとどうなるのかを理解しておきましょう。

・住民税／所得税が課せられる
給与所得者の場合、控除されていない総支給額（額面金額）が100万円を超えると住民税が、103万円を超えると所得税が課せられます。
例えば、110万円の収入がある方は超過分の10万円に対し住民税が、7万円に対し所得税が課せられます。

※住民税の100万円という金額は、基礎控除33万円に給与所得控除65万円を加えた金額です。
※103万円という金額は、基礎控除38万円に給与所得控除65万円を加えた金額です。

・配偶者手当がなくなることも
配偶者の勤務先である会社から配偶者手当が支給されている場合、所定の収入金額を超えると、手当の支給を受けられなくなるケースもあります。
企業では、配偶者手当支給の基準を103万円としているケースが多いようです。

【社会保険上の「壁」を超えるとどうなる？】

もう一つの意識するべき壁は、130万円の壁です。
130万円を超えると看護師のアルバイトをする本人が、勤務先で社会保険に加入することになります。社会保険とは、健康保険・厚生年金のことです。

配偶者の社会保険に扶養として入っていた方は、新たに社会保険料を支払う（給与から差し引かれる）ことになります。

また、2016年より以下の条件をすべて満たす場合には、106万以上で社会保険に加入することになりました。

1.週20時間以上の勤務
2.月額賃金8.8万円以上（年収106万円以上）
3.勤務期間１年以上見込み
4.学生は適用除外
5.従業員 501人以上の企業

病院でこれらの要件を満たすケースは少ないかもしれませんが、覚えておいて損はないでしょう。

社会保険への加入はデメリットだけではありません。
病気や怪我の際に、傷病手当金などの給付を受けることができたり、将来受け取ることのできる年金額が増えるというメリットもあります。

【1日から働くことができる看護師のアルバイト】

扶養の範囲内で働きたいという方は、勤務日数などを調整しやすいアルバイトを利用するのもおすすめです。

看護師のアルバイトでは、単発（1日）で勤務できる案件もあります。
そうしたアルバイトも、上手に活用してみてください。