看護師さんの中には、働く場所として病院以外の施設を検討している方も少なくないでしょう。
一言に施設といっても、その種類はさまざま。それぞれの施設の特徴を踏まえた上で、自分に合った働き方ができる職場を選ぶことが大切です。
そこで今回では、介護施設で働くメリットとデメリット、それぞれの施設の特徴を解説します。
施設で働くメリットとデメリット
まずは、施設で働くメリットとデメリットについて、病院勤務との違いに注目しながら見ていきましょう。
メリット
施設での勤務は、病院と比べ患者さんの急変が少なく、医療行為を求められる場面が少ない点が特徴です。
施設では日常のケアがメインとなるため、一人ひとりにしっかりと向き合え、病院の看護とは異なるやりがいが得られます。
また、介護スキルを身に付けられる点もメリットの一つです。
介護業界での看護師さんニーズは高まっています。
介護施設での勤務経験は、その後のキャリアの選択肢を広げるためにも役立つはずです。
デメリット
先述したとおり、施設では病院に比べ医療行為を求められる場面が少ないため、医療技術の向上が難しいとも言われます。
医療行為に関わりたい方にとってはデメリットとなるでしょう。
施設によっては、医療依存度が高い利用者の方が多く、医療行為を求められることが増えるケースもあります。
現場での医療処置スキルを伸ばしたい方は、施設選びの際に、その点に注目してみてください。
また、施設内に医療行為を担える人が少なく、看護師さん一人の責任や業務負担が大きくなってしまうケースもあるようです。
急変対応時のマニュアルが整っているか、提携先の医師との連絡がきちんととれるかなど、事前に確認をしておきましょう。
それぞれの施設の特徴
ここからは、5つの施設についてそれぞれの特徴を解説します。
介護老人保健施設
「老健」と呼ばれることの多い介護老人保険施設は、医療と在宅の中間施設としての位置付けです。
在宅への復帰を目指す施設のため、医療ケアやリハビリを重視し、利用者の方の入居期間が3〜6か月と短いのが特徴です。
特別養護老人ホーム
「特養」と呼ばれる特別養護老人ホームは、社会福祉法人が運営する公的施設です。
要介護3以上の方が利用する施設で、利用者の方は基本的に長期間入居します。
人によっては人生の最後までを施設で過ごす方も。一人の患者さんとしっかりと向き合いたい方に向いている職場と言えるでしょう。
また、医療依存度の高い利用者の方は少なく、看護師さんの主な業務としては、利用者の方の日々の健康管理がメインです。
有料老人ホーム
食事や介護、家事などのサービスを提供する民間施設です。
大きく分けて「介護付き」「在宅型」「健康型」3つのタイプがあり、利用者の方への豊富な支援体制があるのが特徴です。
レクリエーションやイベントなども実施されています。
手厚いサポート体制がある一方で、利用料金は公的施設に比べると高めに設定されています。
サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅では、利用者の方が身の回りの世話をご自身ですることを前提としており、自立をサポートする施設です。
利用者の方は、個人単位での自由な生活を送り、看護師さんは生活相談や安否確認などの業務を行います。
多機能型居宅介護
多機能型居宅介護は、訪問看護、訪問介護、デイサービス、ショートステイなど介護と看護一体の幅広いサービスを提供する施設。
利用者は医療依存度の高い人が多く、24時間の医療サービスが必要なケースが多いようです。
利用者としては、訪問、通い、泊まりのどれに切り替えたとしても知っているスタッフに対応してもらえるため、新たに施設を変えなくて良いというメリットがあります。
今回は、看護師として施設で働くメリットとデメリット、5種類の施設の特徴について解説しました。施設で働くことを検討している方は、各施設の特徴を踏まえた上で、ご自身に合った職場を選択してください。
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