ICU(集中治療室)やHCU(高度治療室)での夜勤は、手厚い看護が必要なため多忙というイメージを抱く看護師さんが多いでしょう。
実際に、ICU/HCUでは全身管理と高度な治療を必要とする患者さんが入室するため、モニタリングや入退室の頻度が高くなります。また実務上、未経験の方がICU/HCUで夜勤バイトに就くのは難しいのが実情です。
ただし、ICU/HCUでの夜勤ならではのメリットがあることも事実。求人数も増加傾向にあり、特にICU/HCUでの業務に夜間メインで従事する夜勤専従看護師へのニーズが高まっています。
そこで今回は、ICUやHCUでの夜勤を検討中の看護師さん向けに、ICU/HCUの夜勤について解説します。
ICU/HCUでの夜勤専従看護師のニーズが高まっている

ICU/HCUは、一般病棟と比較すると夜勤時の看護師配置人数が多く、2交替制や3交替制の職場では一か月あたりの夜勤回数が増える傾向があります。
24時間体制での看護が求められる上、夜間も入退室の多い現場では夜勤専門スタッフが欠かせないため、夜勤専従で働ける看護師さんへのニーズが高い現場の一つです。また、働く側にとってもICU/HCUでの仕事には多くのメリットがあります。
ICU/HCUの夜勤で働くメリット
ICUやHCUで夜勤をするメリットには、主に以下のようなものが挙げられます。
・高収入が期待できる
・急性期看護のスキルアップ
・夜勤専従は生活リズムが安定
ICU/HCUの夜勤は、日給が3万円からの現場が多く、夜勤の中でも高収入が期待できます。また、人工呼吸器などの医療機器の管理、モニタリング、急変対応といった急性期の看護スキルを短期で習得することが可能です。
夜勤専従で働く場合は、2交替制や3交替制のように日勤がないため、生活リズムを夜型に安定させやすい点もメリットでしょう。
ICUとHCUの違いとは?
ICUとHCUは、いずれも重症患者の治療を行いますが、患者さんの重症度や看護体制に違いがあります。生命の危機があり、24時間体制での高度な医療が必要な患者さんを対象とするのがICU。ICUほどの重症患者ではないものの急変リスクのある患者さんが入室するのがHCUです。
病棟 | ICU(集中治療室) | HCU(高度治療室) |
---|---|---|
看護体制 | 看護師:患者=1:2 | 看護師:患者=1:4~5 |
主な治療内容 | 人工呼吸器、ECMO、透析など | 呼吸器管理、輸液管理、栄養管理など |
看護師の役割 | 生命維持装置の管理、重篤な症状への対応 | 状態観察、急変時の対応、日常生活のケア |
ICU/HCUの夜勤専従で身につく看護師スキル
ICU/HCUでは、様々な医療機器を使用して患者さんの救命措置を行います。そのため、迅速な状況判断や初期対応に加えて、医療機器を使用した各種モニタリング技術や患者の状態に応じた設定・調整などのスキルを体得可能。また、点滴投与時のルート確保、無線通信を利用した患者情報の伝達など、救急医療で求められる高度な医療スキルを身につけることができるでしょう。
【夜勤専従で身に付く急性期コアスキルの例】
① 人工呼吸器管理
② 血行動態モニタリング
③ 血糖・電解質急変対応
④ 薬剤ルート&滴定
⑤ FAST Handover(ISBAR)など
ICU/HCUの夜勤求人を探すには
ICU/HCUの求人を探す場合は、看護師求人サイトをチェックする方法が効率的です。
夜勤専従のICU/HCU求人は夜勤専門サイトを活用しよう
ICU/HCUに夜勤専従で働くことを希望する場合は、看護師求人サイトの中でも夜勤バイト案件をメインで扱うところがおすすめ。看護師さんの夜勤バイトを専門で扱う「ナイトナース」では、キーワード検索で「ICU」または「HCU」と入力することでICU/HCUの夜勤求人を検索することができます。