准看護師の夜勤勤務。強みを活かした勤務先とは?

血圧測定をする准看護師

夜勤バイトや夜勤専従という働き方は、看護師さんの収入アップを見込める確実な手段の一つです。
特に夜勤バイトには、1日から勤務できる「単発」の仕事も増えており、必要に応じて常勤とダブルワークをする柔軟な働き方もできます。
勤務先も病棟や各種の介護施設など、自分に合った環境を選べます。

しかし、夜勤の募集要項に「看護師」とだけ書いてある場合、正看護師のみの募集なのか、准看護師も含まれているのか気になる准看護師さんも多いのではないでしょうか。

准看護師と正看護師がどのように違うのかは、現場で働く医療者にも知られていないケースが少なくありません。
そこで本記事では、准看護師と正看護師の違いや、准看護師さんが夜勤で働く場合の強みについて解説します。

准看護師と正看護師の違い

白衣のナース

准看護師と正看護師は、ともに「保健師助産師看護師法」に定められた看護職。
しかし、それぞれに免許の発行元や法律上の取り扱いが異なる別の資格です。

准看護師と正看護師の免許の違い

准看護師の場合、都道府県が実施する准看護師試験に合格することで都道府県知事より准看護師免許が交付されます。

一方、正看護師は、厚生労働省が管轄する国家資格であり、必要な取得単位数も准看護師より多い点が特徴です。

養成所への入学要件も、准看護師は中学卒業、正看護師は高校卒業と差があります。
これは、女子の高校進学率がまだ低かった時代(1951年)に、急増する看護師ニーズへの対策として准看護師資格が創設されたためで、男女の高校進学率が同等となった現在、准看護師を目指す人は減少傾向にあり、現場の准看護師の数も減少傾向にあります。

※令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況【厚生労働省】
准看護師 正看護師
免許・資格 准看護師免許
※都道府県知事が発行(国家資格ではない)
看護師免許
※厚生労働大臣が発行(国家資格)
就業人数
(令和2年度)※
約28万4,000人 約128万人

准看護師と正看護師の業務範囲の違い

准看護師の日常的な業務は、正看護師とほぼ変わらず、採血や手術の補佐、夜勤の巡回等も問題なく行えます。
ただし、法律上、准看護師が業務に当たる際は、医師や看護師の指示が必要とされており、自分の判断で業務を行うことはできません。

准看護師と正看護師の給料の違い

厚生労働省の調査によると、准看護師の給料水準は正看護師よりも低くなっています。
これは、准看護師の勤務先が夜勤のない診療所やクリニックなどに偏りがちなことなどが理由と考えられます
実際は高齢者向けの施設などで准看護師さんを求める声が多いのが実状です。

※令和3年賃金構造基本統計調査【厚生労働省】
准看護師 正看護師
月給 28万6,700円 34万4,300円
年間賞与 62万6,800円 85万4,600円

准看護師の強みを活かした夜勤の勤務先を選ぼう

ここまで見てきた通り、准看護師の業務内容の多くは看護師と変わらないため、夜勤勤務で活躍している方が多いです。
特に施設勤務の経験がある准看護師さんは、入所者の方とのコミュニケーションや業務内容に長けている場合が多く、夜勤で働く際には強みになることが多いようです。

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