新型コロナウィルスの影響により、民間の生命保険や医療保険を検討する人が増えています。
医療の最前線で活躍する看護師さんも、ご自身やご家族に万一のことがあった場合に十分な備えができているか不安に感じている方も多いでしょう。
生命保険や医療保険はライフステージによって必要な保障が異なります。
現在加入中の保険がある方は、保障内容が今の自分に合っているかを定期的にチェックするのがおすすめです。
また、今まで無保険だった方も結婚や出産を機に加入を検討したほうが良いケースもあります。
そこで本記事では、看護師さんが知っておきたい生命保険・医療保険の見直しについて解説します。
生命保険&医療保険は入りすぎも保障不足も要注意
生命保険や医療保険を検討する際に気をつけたいのが「入りすぎ」と「保障不足」です。
保障の手厚い保険は安心ですが、その分、保険料が高額になるため、場合によっては家計を圧迫する原因になります。
その一方で、まったく保障のない状態でいると、万一の際に必要なお金をカバーできず、やはり家計が打撃を受けてしまいます。
保険を見直す際は、ご自身やご家族に必要な保障を把握し、過不足なく備えることが大切です。
保険を見直すときは、まず公的保障をチェック
必要な保障がどれくらいかを考えるときには、まず厚生年金や健康保険などの公的保障をチェックしましょう。
厚生年金には、老齢年金だけでなく、加入者の死亡時に遺族へ支払われる「遺族年金」や、障害を負った場合に障害の程度に応じて支払われる「障害年金」があります。
また、健康保険の場合は、病気等による長期休業をカバーする「傷病手当金」や長期の入院・手術で医療費が高額になった場合に、月8万円程度まで医療費を抑えられる「高額療養費制度」の利用も可能です。
保険の入りすぎ・保障不足を防ぐには、このような公的保障がご自身の場合はいくらぐらい支給されるのかを調べ、足りない分のみを民間の保険で補うようにすると良いでしょう。
生命保険の見直しのポイント
それでは、生命保険を見直す際の具体的なチェックポイントを見てみましょう。
・共働き家庭の保障は片働き家庭よりも少なくて良い
・住宅ローンを支払っている家庭では団体信用生命保険が死亡保障代わりになるため、その分の保障を減らせる
・子どものいる家庭は末子の誕生直後がもっとも手厚い保障が必要
・子どもの進学状況により必要な保障額は異なる(大学には行くか、公立か私立かなど)
契約者の死亡により保険金が支払われる生命保険は、家計の担い手に万一のことがあった場合に必要な補償額をカバーすることが目的です。
そのため、稼ぎ手が二人いる共働き家庭や、住宅ローンを返済中で世帯主が団体信用生命保険に加入している家庭では補償額を抑えられます。
子どものいる家庭では子どもが独立するまでの生活費+教育費を考慮しましょう。
一般的には、末子(一番下の子)の誕生直後がもっとも高額な保障が必要になり、子どもの成長とともに必要補償額は減っていきます。
医療保険の見直しのポイント
医療保険やがん保険は、以下の2つのポイントをチェックしておきましょう。
1.医療保険は貯蓄でカバーが可能
2.がん保険は通院保障や一時金が手厚いタイプがおすすめ
入院日数や手術に対して給付金が支払われる医療保険は、まとまった出費に備えるための保険です。
長期入院や高額な手術への備えとして役立ちますが、近年は通院と自宅療養の比重が高まり、医療保険に加入しても十分な費用保障を受けにくい場合があります。
そのため、まとまった貯蓄がある場合はあえて医療保険に加入せず、貯蓄でカバーしても良いでしょう。
貯蓄については、毎月の生活費×6ヶ月分(自営業の場合は1年分)程度の生活予備費があると安心です。
また、がん保険についても、近年は早期発見による通院治療が増えているため、通院で給付金が出る保険やがんと診断された時点で一時金が支払われる保険がおすすめです。
勤務体制が不規則なことが多く、忙しい看護師さんにとってなかなかご自身の保険内容を見直す機会は少ないと思います。
医療の最前線で活躍する看護師さんだからこそ、ライフスタイルの変化に合わせて保険内容を見直してみてはいかがでしょうか。