収入アップを目的に夜勤をする看護師さんにとって、覚えておきたいのが「夜勤手当」について。
夜勤手当は、一律額で支給されるわけではなく、病院や施設によってその金額が異なります。
そのため、看護師さんが夜勤の求人を見る際には、夜勤手当の内容を比較することが大切です。
そこで今回は、夜勤手当の基礎知識について解説します。
勤務形態によって変わる夜勤手当の相場や、求人票で夜勤手当を確認する方法などを確認しておきましょう。
夜勤手当の基礎知識
まずは、夜勤手当がそもそもどのように決定されているのかについて解説します。
また、夜勤手当は求人によって表記方法が異なるため、この機会に夜勤手当の確認方法もおさえておきましょう。
夜勤手当はどのように決まる？
夜勤手当は法律などで支給額が決められているわけではなく、病院や施設ごとに異なります。
夜勤手当に関わる重要な項目は「病院の規模や仕事の負担」「勤務形態」「夜勤回数」などです。
夜勤手当は、これらの要素を組み合わせて算出されることを覚えてきましょう。
また、夜勤では「夜勤手当」とは別に「深夜割増賃金」も支払われます。
「深夜割増賃金」は22時から5時の間に勤務した場合、通常勤務の25%増し以上の賃金を支払うという労働基準法で定められている基準です。
例えば、時間給が1,500円の場合、1時間に375円（1,500円×0.25）の深夜割増賃金が発生します。
ほとんどの病院や施設では、「深夜割増賃金」に加えて一定額の「夜勤手当」が支払われますが、最低限の「深夜割増賃金」のみしか払われないケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
求人内の夜勤手当確認方法
求人によって夜勤手当の表記は異なりますが、大きく分けて以下の2つの表記方法が一般的です。
1.「夜勤手当：1万円／回」などと明記されている場合
2.「月給：30万円」などと夜勤手当が明記されていない場合
夜勤手当が明記されていない場合、おおよその夜勤手当を算出して、求人へ応募するか検討する必要があります。
月給の合計額から「基本給」や「住宅手当」などのその他の手当を差し引くと、その差額が夜勤手当の合計額となります。
合計額を夜勤の回数で割ると夜勤1回分の夜勤手当を算出可能です。
勤務形態によって変わる夜勤手当の相場
求人を比較する際に知っておきたいのが夜勤手当の相場です。
2020年に日本看護協会が発表した病院看護実態調査の結果によると、夜勤手当の相場は以下の通りでした。
3交代制（準夜勤）の場合： 4,154 円
3交代制（深夜勤）の場合： 5,122 円
2交代制の場合：11,286 円
2交代制は、1日の勤務時間を日勤と夜勤の2つに分ける勤務形態です。
夜勤の勤務時間が16時間程度と長くなるため、夜勤手当が3交代制の倍ほどになります。
2交代制の月の夜勤勤務平均日数は、4日ほど。2交代制夜勤で勤務をすれば、月に4〜5万円ほど夜勤手当がもらえる計算です。
2交代制と3交代制の違いについて詳しく知りたい方はこちらの記事をチェックしてみてください。
夜勤手当が高い職場の特徴
収入アップを目指して夜勤バイトをする看護師さんも多くいらっしゃいます。
最後に、夜勤手当が高い傾向にある病院や施設の特徴を確認しておきましょう。
緊急性の高い対応を要する病院
救急病棟や集中治療室など夜勤時の緊急対応が多く、看護師さんに負担がかかりやすい病院では、夜勤手当も高くなる傾向があります。
ただし、そうした病院では、スキルの高さを求められ、精神的・肉体的にもハードな職場である可能性があることも、念頭に置いておきましょう。
大規模施設や病院
大規模な病院は経営状態が良く、夜勤手当を含めた待遇面が充実している点が魅力です。
そのため、病床数が多い大規模な病院ほど夜勤手当も高くなる傾向にあります。
「少しでも夜勤手当の高い環境で働きたい！」という方は、ナイトナースで求人内容をぜひ一度チェックしてみてください。
