介護老人保健施設（老健）は、在宅復帰を目指す方のための施設です。
病状が安定している方の利用がメインで、病院よりも穏やかな環境で働けるため、老健で夜勤勤務を希望する方も多くいらっしゃいます。
今回は、老健で働く上で求められるスキルについて解説します。
老健での1日の業務スケジュール例も併せて参考にしてみてください。
老健の特徴や働き方については以下の記事で詳しく解説しています。
老健で働く上で必要とされるスキル
ここでは、ナイトナースで実際に取り扱いのある求人をもとに、老健で働く看護師さんに求められるスキルを確認していきます。
実際の求人に掲載のあるスキルは以下の通りです。
①食事介助(経口摂取)※嚥下含む
②排泄介助
③清拭
④口腔ケア
⑤体位変換
⑥移乗介助
⑦バイタルサイン
⑧坐薬、膣錠挿入
⑨真空管 シリンジ、 翼状針採血
⑩血糖測定
⑪留置針(点滴の針)の挿入
⑫皮下注射、正脈注射、筋肉注射
⑬輸液(点滴)、輸液ポンプの管理
⑭モニター、心電図
⑮心臓マッサージ、AEDの経験
⑯ライン確保
⑰褥瘡処置
⑱BSチェック、インスリンの経験
⑲経管栄養(胃ろう・PEG管理）
⑳バルーン交換
㉑ストマ(人工肛門の管理)
㉒吸引(口腔 ・鼻腔内気・気管内挿管)
㉓酸素吸入器具を使った事ある
㉔リーダーを取ったご経験
㉕一人夜勤のご経験(看護師1名体制)
㉖エンゼルケア(死後処置)のご経験
㉗患者様の急変対応・判断のご経験
老健で基本的に求められるスキル（医療行為）
こう見ると、たくさんのスキルが求められているように見えますが、多くの老健で求められる基本的な医療行為のスキルは以下の通りです。
・バイタル管理
・褥瘡処置
・喀痰吸引
・経管栄養
・点滴
・食事介助
・インスリン注射
・服薬管理
・尿道留置カテーテル交換
老健は、在宅復帰を目指す施設のため、医療行為の他に、介護職員と一緒に入浴や排泄の介助を行うことも多くあります。
老健でのターミナルケア
老健は、リハビリをメインとした施設のため、ターミナルケアを実施する施設は限られます。
ただし、今回、例として挙げている求人にも記載があるように、最近では老健であってもターミナルケアや看取りを積極的に行う施設が増えています。
ターミナルケアの具体的な内容は以下の通りです。
・看取りのケアプランの作成サポート
・家族への説明や精神的なケア
・かかりつけ医との連携
老健で働く看護師さんの夜勤の流れ
ここでは、老健で働く看護師さんの夜勤の業務スケジュールの一例を紹介します。
働く上で必要となるスキルをどう使っていくのか確認してみましょう。
【夜勤スケジュール例】
17:00 出勤。日勤者からの引き継ぎをします。
17:30 バイタルチェック
18:00 夕食の食事介助、服薬管理や口腔ケアも行います。
19:00 健康状態を管理
20:30 就寝準備、トイレ介助や就寝介助、おむつ交換などを行います。
21:00 巡回。医療行為としては、点滴やたん吸引、褥瘡処置などを行います。
6:00 起床の介助。健康状態の確認やトイレ介助などを行います。
7:00 朝食の食事介助。夕食同様、服薬管理や口腔ケアも行います。
8:30 日勤者への引き継ぎ
9:00 退勤
老健の夜勤の特徴は、介護業務がメインとなり、医療行為を行うことが少ない点です。
ただし、夜間は医師が不在のため、緊急時には看護師さんがメインとなって対応を行います。
老健の夜勤情報はナイトナースでチェックしよう
今回は、老健で働く上で必要とされるスキルについて解説しました。
老健では、基本的な医療行為スキルは必要となりますが、介護業務が多くなるため、看護師さんとしてブランクがある方にもおすすめの職場です。
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