終末期医療における夜勤看護師の役割とは?

老人と看護師の手

夜勤バイトを検討中の看護師さんのなかには、終末期医療(ターミナルケア)に興味のある方もいらっしゃるでしょう。
余命数ヶ月と診断された患者さんを対象とする終末期医療の現場では、看護師に求められる役割も一般病棟とは異なります。

そこで今回では、終末期医療(ターミナルケア)の現場における看護師の仕事内容と、夜勤看護師に求められる役割について解説します。

終末期医療(ターミナルケア)とは?

終末期医療をうける男性患者

終末期医療(ターミナルケア)とは、あらゆる医療が効果を持たないと診断され、死期を待つ患者さんに対して、身体的・精神的苦痛を取り除き、生活の質(QOL)を向上または維持するために行われる医療的なケアを指します。
「緩和ケア」と同一視されがちですが、緩和ケアの場合は、同じく苦痛の予防と緩和を行いながらも患者の治癒を目的とした医療行為を含むケースがあり、必ずしも終末期に限定されない点で、ターミナルケアとは異なります。

終末期医療(ターミナルケア)を実施している場所は、主に病院の緩和ケア病棟やホスピスなど。また、在宅や、老人介護施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設)、障害者介護施設においてもターミナルケアが行われています。

終末期医療(ターミナルケア)における看護師の仕事内容

終末期医療における看護では、患者さん一人ひとりの状況に応じて立案した「看護計画」に沿ってチーム体制でのケアが進められます。
看護師さんの主な役割は、患者さんの意思決定支援、疼痛コントロール、悲嘆ケアなどです

・意思決定支援……患者さんの人柄や価値観・人生観を把握したうえで受けたい医療や残りの人生の過ごし方を自身で選択・決定できるようサポートする。

・疼痛コントロール……薬物療法・理学療法・心理療法などにより患者さんの痛みを管理する。特に薬物療法に関わることが多く、医師と相談して与薬やケアを実施することが求められる。

・悲嘆ケア……終末期を過ごす患者さんとその家族の悲しみに寄り添い、最期をどう迎えるかを話し合いながら準備を整える。患者さんの死後のエンゼルケアなど。

また、患者さんの状態に応じて、栄養管理や褥瘡の予防・ケア、胸水や腹水の管理なども行います。

終末期医療(ターミナルケア)の看護のメリット

・患者さん一人ひとりとじっくり向き合える
・患者の最期を見届けることで本人や家族の苦痛を取り除くことができる

終末期医療に携わるメリットは、患者さん一人ひとりの人生と向き合い、終末期を過ごす患者さんとその家族の苦痛を取り除く手伝いをできる点です
その方の人生の終わりを見届け、より良い最期を迎えられるようサポートすることは、看護師として非常にやりがいを感じられる仕事でしょう。

終末期医療(ターミナルケア)の看護のデメリット

・死と向き合うことへの精神的負荷が大きい
・患者さんが回復して退院をしていくことはほぼない

一方、終末期医療に携わるデメリットとしては、死と向き合うことへのストレスが他の医療現場よりも大きくなる点です。
治療の施しようがない段階でのケアとなるため、回復の見込みもほぼなく、医療者として無力感を抱くケースもあるでしょう。

夜勤看護師だからこそできる終末期医療(ターミナルケア)とは?

夜勤バイトとして終末期医療に携わる場合は、上記のようなターミナルケアの特徴を知っておく必要があります。
終末期の患者さんは、夜間に気分が沈んだり、不眠症に悩まされたりするケースも少なくありません。
日勤からの申し送りをよく確認し、話を聞く、そばに寄り添うなど、患者さん一人ひとりの状態に沿った看護を行いましょう。

看護師の夜勤バイト・夜勤専従求人サイト ナイトナースはこちら ★探してる夜勤アルバイト見つかります!