夜勤看護師さんの中には、「疲れがなかなか取れない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
日本医労連が2022年に実施した看護職員の労働実態調査によると、約8割の看護師さんが慢性疲労を訴えている状況です。
慢性疲労の状態では良質な睡眠が取れず、さらに疲れを溜めてしまう負のサイクルに陥ってしまいます。
夜勤看護師さんが長期的に働くためには、夜勤後に心身の疲れを癒す術を把握しておくことが重要です。
そこで今回は、夜勤看護師さんのための心身の疲労回復方法を紹介します。
夜勤後の疲れを癒すために押さえておきたいポイント
まずは、夜勤後の疲れを癒すための「睡眠」に関して押さえておきたいポイントを紹介します。
快眠を促す行動をとる
夜勤後の疲れを取るためには、質の高い睡眠を取ることが重要です。
夜勤看護師さんの中には「ずっと寝てしまう」「疲れているのになかなか寝付けない」など睡眠に関する悩みを抱える方も多いかもしれません。
夜勤後は特に食事内容や摂取時間に気をつけ、寝る前には普段以上に睡眠環境や自身の体調を整えて良質な睡眠を取ることを目指しましょう。
体内リズムを整える意識を持つ
夜勤明けは、なるべく24時間周期の体内リズム(サーカディアンリズム)を意識して過ごすと良いでしょう。
夜勤明け後に一気に夕方近くまで寝るよりも、一度仮眠をとって日中に起きて活動する方が、生活リズムを整えやすいことを覚えておきましょう。
休日も昼近くまで長く寝るのではなく、普段通り朝に起きて午後に30分ほど仮眠をとるなどして調整するのがおすすめです。
夜勤看護師さんにおすすめ!心身の疲れを癒す方法
ここからは具体的に心身の疲れを癒す方法を確認していきましょう。
入浴
夜勤後に良質な睡眠を取って疲れを取るためには、入浴で体温を調節するのがおすすめです。
入浴で深部体温(体の内部の温度)が上がり、その後体温が下がると自然な眠気が引き起こされる上に、副交感神経が優位になりリラックス効果も期待できます。
また、入浴時には勤務中に筋肉が凝り固まりやすい、首や肩周り、ふくらはぎなどをセルフマッサージすると体の疲れもしっかりとれるのでおすすめです。
アロマやバスソルトなど好きな香りを用意しておいても良いですね。
ヨガやストレッチ
適度な運動は心身のリラックスに良いとされています。
夜勤明けは、ヨガやストレッチで心身をリラックスさせるのもおすすめです。
一例として、寝る前に簡単にできる「橋のポーズ」のやり方を紹介します。
橋のポーズは、腰や背中の不快感解消、下半身にたまった血流を頭に戻してリラックスなどの効果が期待できます。
また日常動作では胸を開く機会はありませんが、橋のポーズで胸を意識的に開けるため、気持ちがスッキリとするでしょう。
2.息を吸いながら床からお尻をあげます
3.呼吸ほどして、ゆっくりと背中、腰、お尻の順番におろします
散歩
夜勤明けに体内リズムを整えるため、日光を浴びながら散歩をするのがおすすめです。
勤務先から自宅までの間に少しだけ散歩をしたり、仮眠をしてから散歩に出かけたりすると良いでしょう。
また足裏や腕など体の動きに意識を集中させながら散歩をするとより効果的です。
睡眠環境の整備
夜勤看護師さんは明るい時間に睡眠を取るため、普段よりしっかりと睡眠環境を整備する必要があります。
遮光カーテンを使用するなどして、室内の明るさに気をつけるようにしましょう。
昼間の外の音が気になる方は、アイマスクや耳栓などのアイテムを使うのもおすすめです。