看護師さんの悩み事の一つが、ストレスからくる睡眠不足や集中力の低下です。夜勤の現場によってはナースコールの頻度が多かったり、仮眠室の照明が明るすぎたりと、落ち着いて休憩時間が取れないことをストレスに感じるケースも多いでしょう。
職場の労働環境が悪い場合は、原因を見つけて改善することが基本となりますが、今現在の眠気やイライラに即効性のある対処法を試したい場合は、「マインドフルネス」のやり方を覚えておくと便利です。
本記事では、夜勤の看護師さんが場所を問わずにできるマインドフルネスのやり方とストレス対策への活かし方について解説します。
夜勤の眠気やイライラのストレス解消にマインドフルネスを活用しよう

マインドフルネスとは、「今この瞬間」に起こっている自分の体験に注意を向ける心の在り方を言います。仏教における瞑想が欧米で発展し、医療行為やストレス低減の方法として再輸入されたもので、継続的に行うことで眠気の低減や集中力向上などの効果があると実証されています。
マインドフルネスのやり方
マインドフルネスは、3~5分程度の時間があれば、場所や時間を問わずに取り組むことができます。具体的なやり方を見ていきましょう。
1.姿勢を正す
背筋を伸ばした状態で体の力を抜く。目は閉じていてもいなくてもOK。
2.呼吸を意識する
自分にとって自然な状態の呼吸をキープし、息を吸ってお腹や胸が膨らむ様子や、息を吐いてしぼむ様子に意識を向ける。鼻から吸って口からゆっくりと吐き出す呼吸法がベター。
3.自分の感情や思考を確認する
様々な感情や思念が浮かんできたら、それを確認だけして、反応や評価はしない。呼吸に意識を戻す。
4.意識を体中に広げる
呼吸や2.で得た呼吸の感覚(体の動き)が全身に広がるイメージを持つ。全身を使って呼吸するつもりでおこなう。
5.繰り返す
呼吸を意識しながら1.~4.を何セットか繰り返す。
マインドフルネスは、すき間時間でどこでも行うことが可能です。起床時や就寝前、出勤前などに最初は短時間(1分など)からスタートし、コツをつかんだら1日のうちに何度が行うようにしてみましょう。
マインドフルネスを使った夜勤看護師さんのストレス対策1:仮眠前
夜勤で仮眠を取る前にマインドフルネスの時間を取ることで、自律神経系が安定し、睡眠の質が向上します。慌ただしい夜勤現場で仮眠を取らなければならない場合に試してみましょう。
マインドフルネスを使った夜勤看護師さんのストレス対策2:仮眠や起床直後
起き抜けで頭が働かない場合は、二度寝に注意して背筋を伸ばしながらマインドフルネスの時間を取ってみましょう。1~5分程度の瞑想により、集中力ややる気を高めることができます。
小見出し:マインドフルネスを使った夜勤看護師さんのストレス対策3:休憩室でのミニブレイク
夜勤でイライラなどのストレスを感じたときは、休憩室やトイレの個室で1分間程度マインドフルネスの時間を取ると良いでしょう。マインドフルネスの「今ここ」への集中は、短時間でも不安やストレス・疲労を軽減することがわかっています。
マインドフルネスを活用して夜勤のストレスを軽減しよう
夜勤で働く看護師さんは、急変対応やナースコール対応で仮眠が十分に取れないなど、ストレスを感じるケースが少なくありません。ストレス解消には食事や睡眠が効果的ですが、マインドフルネスは、より手軽にメンタルを安定させ、疲労回復や不安を取り除く効果を得ることができます。
今回ご紹介したマインドフルネスのやり方も参考に、ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。