介護施設は、看護師さんの夜勤バイト先としてメジャーな現場の一つです。病棟やクリニックとは異なり、生活支援が中心となる介護施設ですが、入所者の中には慢性疾患を持ち、医療的措置が必要になる方も少なくありません。
主疾患だけでなく、フレイル(虚弱状態)や認知症の周辺症状(BPSD)を併発する方も多く、このような医療ケアを必要とする入所者さんに向き合うことも、超高齢化社会における看護師さんの重要スキルと言えるでしょう。
今回は、施設における夜勤バイトの特徴と看護師さんの役割について見ていきます。
医療ケアが必要な施設における夜勤バイトの仕事内容と看護師さんの役割

介護施設は、医療的なケアを提供している施設とそれ以外で分かれます。慢性疾患などで医療処置が必要になる高齢者が入所する以下の施設について見ていきましょう。
・医療的ケア対応の有料老人ホーム
・サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
・ホスピス(終末期医療)
これらの施設では、24時間体制で医療的ケアを提供しますが、看護配置や医療行為の範囲は、施設種別や事業者によって異なります。夜勤バイトにおける看護師さんの主な役割を見てみましょう。
施設における看護師の夜勤バイトの特徴1:患者さんの医療ケアへの対応
施設には複数の慢性疾患を抱える方が入所することも珍しくありません。病院と比較すると、看護師さんが急性期処置に当たる頻度は少ない一方、入所者さんが生活と治療を両立させる場として、医療ケアへの対応や健康状態の変化・観察を心がける必要があります。
【医療ケアの対応の例】
・心不全・COPD(慢性閉塞性肺疾患)・糖尿病・CKD(慢性腎臓病)などのモニタリングと併存管理
・入所者さんの健康状態・容態の変化(誤嚥や脱水、せん妄など)の早期発見
施設における看護師さんの夜勤バイトの特徴2:医師不在時の判断が必要
医療的ケアを提供する施設であっても、夜間は看護師のみで対応し、医師が常駐しない現場も少なくありません。医師不在時の対応については、嘱託医や訪問診療との連絡体制、救急搬送の判断基準などがあらかじめ整備されているため、事前にしっかりと確認しましょう。
施設における看護師の夜勤バイトの特徴3:生活支援と医療的ケアの両立
医療的なケアを提供する施設は、医療処置と生活支援が地続きとなっています。夜間も必要な医療措置(経管栄養や酸素療法など)をおこなうと共に、褥瘡の予防や排泄介助といった生活領域にも直結する医療行為を夜間も継続しましょう。
施設における看護師の夜勤バイトの特徴4:少人数体制での連携
施設の夜勤バイトでは、医療者の人員配置が看護師1名のみ(+介護職員複数)の少人数体制となるケースがあります。そのため、職員間の連携、特にコールトリアージ(より緊急性の高い案件への優先的対応)を共有することが大切です。
施設における看護師の夜勤バイトの特徴5:看取りの場にもなり得る
介護施設の医療的ケアには、終末期ケアや看取りケアが含まれます。そのため、夜勤バイトの際にも看取りや家族への連絡を担うケースがあることを意識しておきましょう。
介護施設での夜勤バイトをするメリットと求人の探し方
このように、有料老人ホーム・サ高住・ホスピスなどの医療的ケアを提供する施設の夜勤バイトでは、限られた人員で夜間勤務を乗り切る判断力や、入所者さんへの観察力、介護スタッフとの連携力が問われます。高齢者看護の核となるスキルを磨ける、超高齢化社会において重要な現場の一つと言えるでしょう。
一方で、病棟のように緊急性の高い高度処置をその場で多用する場面は多くありません。施設では投薬管理・バイタル確認・経管栄養・褥瘡予防などの基礎ケアを、正確に継続する力が中心です。だからこそ、入所者さんやご家族とのコミュニケーションと、介護スタッフとの情報共有・連携が、夜間の安心とケアの質を左右します。
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