看護師さんの仕事に夜勤はつきものです。夜勤の仕事は手当がつくため「割りが良い」というメリットはありますが、体調のケアなど難しい面もあります。
とくに夜勤の仕事にあまり慣れていない看護師さんは、仕事の前後の時間をどう過ごせば良いのか迷ってしまうこともあるかもしれません。そこでベテラン看護師さんの事例を参考に、夜勤前や夜勤明けの時間の過ごし方のコツをまとめました。
健康的に夜勤の仕事をこなしたいという方はぜひ参考にしてみてください!
【夜勤前の過ごし方】
仕事の体制は病院によって異なりますが、一般的には夕方から夜にかけて夜勤看護師さんが出勤します。
それまでの時間は自由ですが、その過ごし方が仕事中のパフォーマンスに影響を与えるのも事実です。
▽仮眠をとる
夜勤前の仮眠は、短時間でも効果があります。実際に、ある程度仮眠をとってから仕事に臨む看護師さんが多いようです。とはいえ、「昼間から眠れない」という方もいるでしょう。その対策としては、以下の3つが挙げられます。
・起床時からカーテンを閉じておき強い光を浴びないようにする
・スマホやパソコンの画面をあまり見ないようにする
・質の良い睡眠を促すメラトニンの材料となる「トリプトファン」を多く含むバナナやナッツ類を多く食べる
これらを実践すると、日中でも仮眠を取りやすくなると言われています。
▽食事はしっかりとる
休憩中にも食事を摂ることはできますが、深夜の食事は胃もたれや肥満のもとにもなります。仮眠の妨げにもなるため、勤務前にしっかりと食べておくことは大切です。消化が良く、活動時のエネルギー源にもなる「うどん」などの麺類もおすすめです。タンパク質や野菜も併せて摂り、栄養バランスを考えるのがベストです。
▽どうしても眠れない時は軽めの運動も良い
「勤務時間外は活動的に過ごしたい」という看護師さんは、あえて軽めに運動をして、シャワーで汗を流してから仕事に向かうのもいいでしょう。睡眠も大切ですが、無理せず自分にあった生活リズムを見つけることで、仕事中の疲労感を和らげることに繋がります。
【夜勤明けの過ごし方】
明け方、仕事が終わった後にどう時間を使うかは「疲れを溜めない」という意味から、勤務前の過ごし方よりも大事です。
▽休息を優先する
看護師さんの中には「夜勤明けにそのまま買い物に行く」「友達に会う」「遠出して温泉に行く」というパワフルな方もいます。
夜勤明けは気持ちがハイになりがちですが、体は想像以上に疲れています。心のリフレッシュも大事ですが、できるだけ体をいたわることも大切です。
▽午前中に短めの睡眠をとる
夜勤明けは「寝不足状態」であるため、帰宅後にすぐに眠ると夕方くらいまで寝てしまうこともあるでしょう。しかし、そうすると夜中になかなか眠れず、だんだんと睡眠サイクルが崩れ、体調不良につながる恐れも。
できるだけ帰宅した後、午前中は3~4時間くらいの睡眠にとどめ、午後2時くらいからは普段通り過ごすのが理想です。
寝る前にすばやく眠るために「ホットミルクを飲む」「ゆっくり湯船に浸かる」「アロマをたく」など、自分なりの入眠儀式をつくると生活リズムを整えやすくなります。
起きてからも体はだるさが残っていれば、無理せず安静に。ただ太陽の光をできるだけ浴びておくと、夜に寝る頃には体内でメラトニンが生成され熟睡しやすくなります。
人によって体質は異なるため、すべての人に当てはまる正解がないのが難しいところですが、自分なりの仕事前後の過ごし方を見つけておくことがとても重要です。
夜勤は、日勤よりも体に負担がかかりやすい仕事なので、長期的な勤務を見据えて休息を大事にしましょう。