2016年(平成28年)から「マイナンバー制度」が導入され、市役所・区役所などでの各種行政手続きの際に、自身のマイナンバーを記載するようになりました。
しかし、「そもそもマイナンバー制度ってどんなもの?」と疑問に感じている看護師さんも少なくないでしょう。
そこで今回は、看護師さんが最低限覚えておきたいマイナンバーの基礎知識を解説します。
【マイナンバー制度の基礎知識】
マイナンバー制度は、情報の管理を効率化することを目的に導入された制度です。
主に、「社会保障」「税」「災害対策」の3つの分野で利用されます。
国民1人につき、1つの番号(12桁)が割り当てられており、国民全員が異なる番号を持っています。
一度割り当てられた自分のマイナンバーを、変更することはできません。
国民一人ひとりに「共通の番号」を割り振ることで、機関をまたいだ情報のやり取りがスムーズになり、行政側の負担が軽減されます。
メリットがあるのは、行政側だけではありません。
各種行政手続きを行う場合の添付書類が軽減されたり、オンラインで手続きができるようになったりと、国民の利便性も向上します。
看護師さんの場合、すでに勤務先である病院からマイナンバーの提出を求められているのではないでしょうか。
病院は、従業員である看護師さんの番号を、社会保険(年金を含む)・雇用保険・税金関系の手続きに使用します。
例えば、行政機関に提出する給与所得を記載した源泉徴収票・支払い調書にも、看護師さんのマイナンバーを記載し、手続きを行います。
また、毎年勤務先に提出する「扶養控除等(異動)申告書」にも、マイナンバーを記載するようになりました。
【マイナンバーカードは身分証明書にもなる?】
マイナンバーが記載されているものは「通知カード」と「マイナンバーカード」の2種類があります。
それぞれの違いを理解しておきましょう。
・通知カード
通知カードとは、氏名とマイナンバーが記載された紙のカードです。
マイナンバー制度開始前に、自宅宛に通知カードが届いているはずです。
紛失してしまった方は、お住いの市区町村で再発行をしてもらいましょう。
(市区町村によっては再発行の手数料が必要です)
通知カードは、マイナンバーを確認することが目的の書類であるため、身分証明書としては使用できません。
・マイナンバーカード
一方、マイナンバーカードは、任意で作成する公的な身分証明書です。
顔写真付きのカードであるため、運転免許証やパスポートなどのように、身分証明書類として使用することができます。
ICチップが内蔵されており、今後さまざまなシーンでの活用が期待されています。
例えば、コンビニで市区町村が発行する証明書類を簡単に受け取ることができたり、手続きをオンラインで行えるようになったりと、面倒な手続きを省略することもできます。
ただし、マイナンバーカードには有効期限があります。20歳以上の方の場合、発行から10回目の誕生日までが有効期限になり、更新の手続きが必要です。
【マイナンバーはデメリットだけではない】
まだ、マイナンバー制度が導入されたメリットを、あまり感じていない看護師さんも少なくないでしょう。
しかし、マイナンバーはもともと、国民にもメリットのある制度で、今後あらゆるシーンで便利さを感じることがあるかもしれません。
マイナンバー制度が今後さらに普及すれば、これから副業・アルバイトをしようと考えている看護師さんも、メリットを感じやすくなるかもしれません。
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【参考】
・総務省「マイナンバーカードについて」
・マイナンバーカード総合サイト「よくある質問」