看護師さんが夜勤バイトを始める前にチェックしておくべきこと

 この記事をお読みの看護師さんの中には、すでに夜勤バイトの経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
夜勤バイトは、看護師さんが高額収入を得るチャンスです。しかし同時に、夜勤は重労働で責任も重いので、バイトで夜勤に入ることに不安を感じる看護師さんも少なくありません。では、これからWワークや夜勤専従でバイトをしたいと考えている看護師さんが、事前にチェックしておくべきことは何でしょうか。この記事では、安心して働ける夜勤バイトを選ぶポイント一緒に考えてみましょう。


【夜勤バイトの看護師さんが、イマ必要とされています】

考える看護師 2014年に厚生労働省が発表した労働実態調査※1によると、全体の7割以上の看護師さんが「仕事をやめたいと考えたことがある」と報告されています。そして、やめたいと思った理由については、4割以上の看護師さんが「人手不足で仕事がきついから」、3割以上の看護師さんが「夜勤がつらいから」と答えています。

つまり、多くの看護師さんにとって、重労働の夜勤は心身のストレスの原因となっているのです。看護師さんが抱えるこのような労働条件の問題は、社会全体の問題と言っても過言ではありません。実際に医療の専門家の間では、夜勤回数の増加→看護師さんの疲労の蓄積→医療・看護ミスの増加、という負のスパイラルが大きく懸念されています。※2

こうした背景のもと、慢性的な人手不足によって常勤看護師さんが過重労働になるのを避けるため、夜勤バイトの求人を出している医療機関は数多くあります。看護師さんの夜勤バイトは、今現場でとても必要とされており、社会的に見ても大いに意義のあるお仕事です。では、これから夜勤バイトを始める看護師さんには、どのような心構えが期待されているのでしょうか。

【夜勤バイトって大変じゃないの?】

 普段、バリバリ夜勤をこなしておられるベテラン看護師さんでも、いきなり知らない病院や施設で夜勤バイトに入る、となれば当然不安を感じるのではないでしょうか。特に責任感の強い看護師さんの場合「うまく動けなくて迷惑をかけてしまったらどうしよう・・・」「もし重大なミスをしてしまったらどうしよう・・・」などと考えて、躊躇するかもしれません。

しかし実際、夜勤バイトの看護師さんに求められているのは、スーパーマンのような高いスキルではありません。看護師さんの夜勤バイトで必要とされている人材は、現場のヘルプとして求められている看護業務をきちんと責任をもって果たす看護師さんです。やる気と責任感のある看護師さんは、どこでも大歓迎されます。

また、看護師さんの働き方は、年々多様化しています。最初は夜勤バイトから始めて、いずれは夜勤専従の常勤で働く、という看護師さんもいらっしゃいます。近年、夜勤専従者に対する労働時間に関わる法整備※3も進められ、夜勤専従バイトは、看護師さんの一つの働き方として定着しています。

では、夜勤バイトの求人をチェックするときに、留意しておくと良いポイントをいくつか見てみましょう。

・何人体制の夜勤か

 一般病院の夜勤バイトの場合、看護師さん何人体制の夜勤なのかチェックしておくことは大切です。看護師さん2人以上の体制ですと、相手が仮眠中以外は一人になることがありません。業務上分からないことや困ることがあれば、相談することもできますので、心理的にストレスが少なくて済みます。

介護施設の夜勤バイトでは、医療行為が少なく、夜間の看護師さんの業務は痰の吸引や緊急時対応のみというところが多いので、看護師さんは1人だけで、他は介護士さんやヘルパーさんのみというケースがあるようです。もしも介護関連の施設で夜勤バイトをする場合は、事前に業務内容をしっかり確認しておくと安心です。

・指導体制は整っているか

 看護師さんが夜勤バイトで、きっちり責任を果たすためには、事前に業務内容をしっかり把握しておかなくてはなりません。面接時に、夜勤バイトに対する指導体制が整っているかどうかをチェックしておきましょう。

例えば、「夜勤バイトの前に日勤業務に入ったり、オリエンテーションの時間を取り分けてくれるのか?初回夜勤は指導のために看護師を増やしてくれるのか?」など、具体的にどのように業務内容の指導を受けられるのか確認しておきます。

また、業務内容や緊急時対応がマニュアル化されているかどうかもチェックポイントです。許可が得られれば、事前に夜勤の業務マニュアルを受け取ることができるかもしれません。事前にマニュアルをしっかりマスターしておけば、バイトの初日に緊張しすぎることがないでしょう。

・仮眠時間、仮眠室はあるか?

 夜勤中に仮眠をとれるかどうかは、看護師さんが夜勤バイトを続けていく上で、重要なポイントです。「寝なくても大丈夫!」「寝だめしておけばOK!」というのはNGかもしれません。

日本看護協会の出す資料※4には「夜勤中に60分の睡眠をとると、夜勤前に180分以上の睡眠をとるのと同等に夜勤後の疲労抑制効果を持つ」ことや「夜間に仮眠をとると夜勤中の疲労が軽減されると共に、夜勤後の日中睡眠時間が短くなる」ことが示唆されています。

ですから、看護師さんが夜勤バイト先を選ぶときには「仮眠時間2時間」などと明示されていたり「仮眠室あり」とアピールしている求人がおすすめです。


 最後に、体調管理・スケジュール管理もしっかりとしましょう。
夜勤バイトの場合、急に風邪をひいて休みたいと思っても、代わりの看護師さんを探すのに一苦労します。特にWワークで夜勤バイトに入る看護師さんは、余裕をもってスケジュールを組むようにしてください。

体力に自信がある看護師さんであっても夜勤は心身にストレスとなります。体調にはくれぐれも注意してください。

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※1厚生労働省「2013年度看護職員の労働実態調査結果」
※2日本看護協会「夜勤の負担軽減と長時間労働の是正を目指して」
※3厚生労働省「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」
※4日本看護協会「夜勤中の仮眠を取りましょう」

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