近年は職場でワークライフバランスを考えた働き方を導入している病院・クリニックが増えており、夜間の時間のみバイトで働く「ナイト助産師」という働き方も一般的になってきています。
夜勤で手当てもつくナイト助産師は昼間より効率的に働けることもあり、昼間は育児で忙しいママさんなどを中心に注目されています。
助産師の人手不足や労働環境を改善するためにも、今後さらに需要が増し働く人も増えると予想されます。
ひと口に助産師として働くといっても、その勤め先によって仕事内容は変わります。
勤め先による違いをまとめてみました。
【助産師としての勤め先は大きく3つに分かれる】
もちろん個別の病院や医療機関によって待遇面などの特徴は様々ですが、助産師としての勤務先は「大学病院」、「個人医院(クリニック)」、「助産院」の3つです。長所短所はそれぞれなので、しっかり把握しておきたい点です。
・大学病院
病院としての機能だけでなく研究機関としての側面をもつ大学病院は、最新の高度な医療設備などが整っています。
帝王切開などを含めたほかの施設では対応できないような出産も多く受け入れるので緊急度が高い患者さんも多く、日にもよりますが仕事はかなり忙しくなるケースも多いです。
ハードな仕事の中でも周囲との連携が求められます。
しかしその分教育制度がしっかりしていたり様々なお産に立ち会えるため、助産師としてのスキルを磨きやすい良さがあります。大きい機関のため福利厚生が充実していることも多いです。
・個人病院(クリニック)
勤め先として最も数が多いのが、産婦人科を専門としている病院(クリニック)です。
特別な問題がない正常な分娩を扱うことが多いため、とにかく赤ちゃんを取り上げる経験をたくさん積みたい人に向いています。
大学病院と異なり医師の補助がメインでなく、助産師が主体となって仕事を回すことも多いので、助産師としてのやりがいもあります。
少数精鋭のため、スタッフ全員で協力して働く体制を敷く求人が多く、分娩前の機械出しなども業務に含まれます。
ナイト助産師の求人も少なくないですが、採用時には経験を問われることもあります。
病院によって妊婦さんや赤ちゃんのサポート体制など特色が大きく異なるので、あらかじめ調べておく必要があります。
・助産院
医療による介入を行わない自然分娩を扱う、9床以下の施設のことを助産院と言います。
状態が安定していてスムーズに出産できそうな妊婦さんだけを受け入れるので、緊急事態が発生して慌ただしく働くことが少なく、ゆったりと働ける傾向にあります。穏やかな分娩が多く、新しい命を向ける家族とともに頑張れるため、やりがいもあります。
しかし数が少ないため求人を探すのがやや難しく、時給も低くなってしまうことが多い傾向にあるようです。
【勤め先を探すときには専門の求人サイトがおすすめ】
夜中に働くことは身体に負担がかかるので自身のライフスタイルや適性に合った勤務先を探すことが大切です。
できるだけ多くの求人をあたりたいですが、夜勤の仕事は日勤よりも募集数は多くありません。
ハローワークやナースセンター(日本看護協会)などでも仕事は探せますが、夜勤の仕事のみを専門で扱う「専門求人サイト」がよりおすすめです。
勤め先の種類や待遇のみならず、マイカー通勤が可能か、休憩時間はどのくらいの長さか、仮眠室はあるかなどの詳細な条件を検索できます。
きめ細やかなサポートを受けられるため、より理想に近い勤務先を探すときに役立ちます。
長く勤めるためにも下調べは大切です。
これからナイト助産師で働こうとしている方、転職を考えている方の参考になれば幸いです。