回復期リハビリテーション病棟でも、夜勤看護師の求人が出ているケースがあります。
中には、「リハビリがメインの病棟で、看護師にどんな役割があるの?」と疑問に感じる方もいるでしょう。
そこで今回は、回復期リハビリテーション病棟での看護師さんの働き方や、その魅力についてご紹介します。
回復期リハビリテーション病棟とは?
回復期リハビリテーション病棟は、術後から数週間〜6か月の回復期の患者さんを対象に、在宅・職場復帰を目的にリハビリを行うための病棟です。
入院期間は、最大で180日。ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)の向上、つまり日常生活への復帰が目的のため、入院生活そのものがリハビリになります。
看護師は介助業務に加え、作業・理学療法士らと連携し、リハビリのサポートをします。
どんな状態の患者様が多い?
脳神経系の場合「くも膜下出血」「脳腫瘍」「脊髄損傷」などの術後の患者さんが多いようです。
また、整形外科系では骨折の術後の患者さんや、骨萎縮など高齢による廃用症候群を抱えた方もいます。
急性期治療を終えた患者様が多くいるため、急性期病棟での経験があれば、それを十分に活かせる職場といえるでしょう。
回復期リハビリテーション病棟における1日の業務
それでは夜勤看護師さんが、回復期病棟で働く具体的な業務内容を、1日の仕事の流れを追って見てみましょう。
【1日の流れ】
1.申し送り・カンファレンス
2.オムツ交換・トイレ誘導・体位交換。薬セット・確認
3.検温・処置
4.経管準備・開始
5.血糖測定
6.夕食の配膳および介助・与薬
7.オムツ交換・体位交換・トイレ誘導
8.記録・見回り
9経管準備・トイレ誘導・オムツ交換・体位交換
10.業務終了
トイレ誘導やバイタル管理、見守りなどが主な業務で、複雑な医療行為はほとんどありません。
夜間に急変が起こることは稀で、比較的ゆったり働けるのが特徴です。
しかし、転倒リスクがある方のトイレ誘導が多くなるため、患者さんが転倒しないよう最善の注意を払う必要があります。
回復期リハビリテーション病棟ならではのやりがいは?
入院生活に密着したケアを通し、患者さんと深い信頼関係を築けることに大きなやりがいを感じる看護師さんが多いようです。
医師のほか作業療法士、理学療法士などの専門職を含むチームでリハビリを行う上で、患者さんに身近な看護師は中心的役割を担います。
スタッフ間の架け橋となるべく、他の職種と意見を交わしていると、冷静な判断力や俯瞰的な視点が養われます。
リハビリの成果は急には見えにくく、もどかしさを感じる患者さんや家族も少なくありません。
そのため、日々経過を観察する看護師さんの立場から、患者さんや家族と上手にコミュニケーションを取り、前向きな気持ちさせることも大切な役割です。
コミュニケーション能力をさらに向上させたい方にとっても、スキルを磨く場となるでしょう。
回復期リハビリテーション病棟の求人に応募する際はここをチェック!
回復期リハビリ病棟での勤務は、スタッフ同士の日々のコミュニケーションが欠かせません。
職場の雰囲気やカンファレンスの頻度などの詳細を、面接時に確認しておくとよいでしょう。
「医療処置が少ない」「診療報酬が少ない」「残業が少ない」などの理由から、給与面はやや低い傾向にあります。
比較的ゆったり勤務できる点は魅力でもあるため、ワークライフバランスを重視したい方には、おすすめできる環境です。
回復期リハビリテーション病棟の病床数は、近年増加傾向にあります(※)。
ナイトナースにも求人が数多く集まっているため、興味を持っている方は、実際に求人をチェックしてみてください。
※一般社団法人 回復期リハビリテーション病棟協会
「回復期リハビリテーション病棟の都道府県別データ」(平成28年3月1日資料)