将来への備えをしたい看護師さん必見! iDeCoの基礎知識

お金について悩む看護師

「iDeCo(イデコ)」という名称は耳にしたことがあるものの、内容までは詳しく知らないという看護師さんも少なくないでしょう。
実は、2018年に改正が行われ、昨今ますます注目度が高まっている制度の一つです。

そこで今回は、看護師さんが覚えておきたいiDeCoの基礎知識を紹介します。
「将来への備えを考えたい」「資産運用に興味がある」という看護師さんは、ぜひ参考にしてください。

そもそもiDeCo(イデコ)とは?

iDeCoとは、任意で加入できる私的年金制度のこと
毎月自分で決めた掛金額を拠出し、その掛金で金融商品を運用して、将来に向けた資産形成を行います。

運用商品の種類は、保険や定期預金、投資信託など多岐に渡り、掛金は毎月5,000円以上1,000円単位で選択することが可能です。

なお、掛金の上限金額は、公的年金の被保険者種別や勤め先の企業年金制度の加入状況により異なります。
積み立てた年金資金は、60歳以降の受け取りが原則です。

【参考】iDeCo公式サイト「iDeCoってなに?」
https://www.ideco-koushiki.jp/guide/index.html

iDeCoの加入資格

iDeCoに加入するためには、一定の条件を満たす必要があります。
では、どのような条件が設けられているのか、具体的な内容を見ていきましょう。

国民年金の第1号被保険者

自営業者の方(国民年金保険料の免除などを受けている方、農業者年金の被保険者の方を除く)。フリーランスで働いている自営業の看護師さんは、これに該当します。

60歳未満の厚生年金保険の被保険者

60歳未満の厚生年金保険の被保険者とは、企業年金制度のない会社員の方、iDeCoに加入することを認めている企業型確定拠出年金の加入者の方、確定給付企業年金・厚生年金基金に加入している方、国家公務員・地方公務員の共済組合員の方のこと。
民間の病院に勤めている看護師さんや、市町村や県立病院、国立病院で公務員として働く看護師さんはこれに該当します

国民年金の第3号被保険者

専業主婦(夫)の方や扶養内で働いている看護師さんはこれに該当します

【参考】iDeCo公式サイト「iDeCoの加入資格」
https://www.ideco-koushiki.jp/guide/structure.html

iDeCoのメリット

将来の貯蓄図

では、iDeCoに加入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
具体的な内容を見てみましょう。

掛金全額が所得控除の対象になる

iDeCoで支払った毎月の掛金は、全額が所得控除の対象となるため、年末調整や確定申告を行うことで、税負担を軽減することができます

例えば、民間の病院に勤めている年収500万円の看護師さんが、毎月2万3,000円(年間27万6,000円)の掛け金を拠出してiDeCoを運用する場合、課税の対象となるのは500万円から27万6,000円を差し引いた472万4,000円となり、課税対象金額を低くすることができます。
預金の場合は預けた額によって税負担を軽減することはできませんが、iDeCoなら掛金が多いほど節税効果をアップすることが可能です。

運用中に増えた運用益も非課税になる

iDeCo口座の売買で得た投資信託の売却益や配当は、全額非課税になる点もiDeCoの大きなメリットです。
日本では運用で得た利益に対して、本来20.315%の税金がかかりますが、iDeCoを通じた運用益にはその税金がかかりません。
本来支払うはずの税金分も運用や積み立てにまわせるため、より効率的に老後資金を貯められるのも特徴の一つです。

受け取る時にも大きな控除を受けられる

iDeCoで積み立てたお金を受け取る際、分割で受け取る場合は「公的年金等控除」、一度にまとめて受け取る場合は「退職所得控除」が適応されます

公的年金等控除とは、国から支給される老後年金などを受け取る際に適応される控除のこと。
退職所得控除とは、退職金のようなまとまったお金を受け取った場合に税金の負担が大きくなりすぎないように適用される控除です。

受け取りのタイミングでも税負担が軽減されるのは、iDeCoの大きなメリットと言えるでしょう。

将来受け取れるお金が増える可能性がある

iDeCoの運用が好調であれば、将来受け取れるお金が増える可能性もあります。
2021年6月現在、日本では記録的な低金利が続いており、多くの場合、普通預金の金利は年0.001%ほど、定期預金の金利でも年0.01%程度と低水準です。

そのため、定期預金など固定金利の金融商品を購入するよりも、iDeCoを活用して掛金を運用・積立てをする方が、より多くの老後資金を貯められる可能性があります。

【参考】厚生労働省公式サイト:iDeCoの概要「iDeCoとは?」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/kyoshutsu/ideco.html

今回は、看護師さんが覚えておきたいiDeCoの基礎知識を紹介しました。
将来のために今の自分に何ができるのか、少しずつ考え始めてみてはいかがでしょうか。

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