看護師さんの働き方は幅広く、「夜勤専従」という働き方を選択する方も多くいらっしゃいます。
夜勤専従の働き方を検討している方の中には、「夜勤専従だと昼夜逆転になって大変じゃない?」「夜勤専従のデメリットも知っておきたい」など、不安を抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、夜勤専従で働くことのメリットとデメリットについて解説します。
夜勤専従の働き方が気になっている看護師さんは、ぜひ参考にしてみてください。
夜勤専従のメリット
まずは、夜勤専従のメリットについて詳しく見ていきましょう。
勤務日数を減らして収入アップが望める
夜勤専従の最大のメリットは、高収入が得られる点。
夜勤勤務の場合、基本給に加え、深夜手当や夜勤手当がもらえるケースがほとんどです。
日勤と比べて給与が高くなる傾向にあります。
夜勤勤務は、夜勤明けなども考慮する必要があり、1ヶ月の勤務日数が、日勤と比べると少ないこともメリットの一つです。
多くの勤務先では、1ヶ月の夜勤回数が、2交代制だと月に9回、3交代制だと月に18回(準夜勤9回、深夜勤9回)と決まっているため、少ない勤務日数でしっかり稼ぎたいという方に向いています。
生活リズムが一定
夜勤専従の場合、日勤と夜勤を交互に担当する一般的な看護師さんよりも、生活のリズムが安定しやすいといえます。
夜勤専従の働き方は、昼夜逆転となるため、慣れないうちは大変かもしれません。
しかし、勤務前の仮眠や食事をとるタイミング、勤務間のスケジュール調整など、自分の中でリズムを掴んでしまえば、安定して働けるはずです。
人間関係の煩わしさが少ない
看護師さんが離職する理由の大部分を占めるのが、職場の人間関係です。
夜勤の場合、日勤と比べると、働くメンバーが少なく、人間関係の悩みが生まれにくい環境と言われます。
特に、管理職クラスのメンバーは、日勤のことが多く、働きやすさを感じる夜勤専従看護師さんも多くいらっしゃるようです。
夜勤専従のデメリット
夜勤専従の働き方は、高収入を目指せる点が大きなメリットです。
ここでは、業務内容やライフスタイルの面で感じる夜勤専従の注意点についても確認しておきましょう。
業務内容の偏り
夜勤の業務内容は、巡回や点滴の管理、ナースコール対応などがメインとなります。
処置や検査など、日勤で行う業務の方が幅広く、特にスキルアップを求める看護師さんにとっては、物足りなさを感じてしまうかもしれません。
また、夜勤専従の看護師さんは、患者さんが寝ている時間に働くことが多いため、業務の中でコミュニケーションがしっかりとれず、信頼関係を築くのが難しいという側面もあります。
勤務人数が少なく、一人の負担が大きくなる
夜勤は勤務するメンバーの人数が少ないため、必然的に、一人の業務負担が大きくなりがちです。
施設によっては、医師が在中していない場合もあり、看護師さんに判断力や対応力の高さが求められ、責任感が重いと感じてしまう方もいらっしゃいます。
昼夜逆転で家族との生活リズムがあわない
夜勤専従の働き方をすると、一般的な生活リズムでは生活できなくなります。
そのため、家族や友人との予定が合わせにくいなどといった問題が生じることもあるでしょう。
また、昼夜逆転の生活に慣れないうちは、自律神経の乱れを訴える看護師さんもいます。
夜勤専従看護師さんが知っておきたい!夜勤勤務の上限時間
最後に、夜勤専従の方が自身の健康を守るために、覚えておきたい勤務上限時間について確認しておきましょう。
日本看護協会は、月の夜勤時間の上限を144時間に設定しています。
夜勤勤務をする看護師さんの、健康へのリスクを軽減するために、夜勤の総時間の短縮や、回数を減らすことなどの対応が有効とされています。
夜勤専従として働くことを検討している方は、勤務時間に上限があることを念頭に置いておきましょう。
また、勤務先として検討している施設や病院に、夜勤専従者の健康や、業務の安全性を守るルールがあるのかを事前に確認しておけると安心です。