看護師さんが夜勤専従で働くメリットとデメリット

面談する看護師

医療は社会に不可欠なものですが、看護師さんの数は決して十分とは言えません。2025年頃からは「本格的な看護師不足」になると予測されており、人材確保や働きやすい環境の整備に向けて、さまざまな対策が取られています(※1)。

その一つが、夜勤専従で働く看護師さんを増やそうというもの。夜勤と日勤の仕事をこなす看護師さんの負担を和らげる目的があります。
夜勤専従という働き方は、「時給の高さ」に加えて「出勤日数の少なさ」など、働き手にとってのメリットも多く注目されています。しかし、夜勤は良い面ばかりではありません。
メリットだけでなく、デメリットまでをしっかりと把握しておかないと、いざ働き始めた時にギャップを感じてしまうかもしれません。

そこで今回は、看護師さんが夜勤専従で働くことのメリット・デメリットを紹介します。これから夜勤での仕事を検討している方は、事前にチェックしておきましょう。

【看護師さんが夜勤専従で働くメリット】

・深夜手当が付くため高所得

夜勤専従看護師の最大のメリットは、高所得であることでしょう。労働基準法には、「原則午後22時以降~午前5時までの間に労働させた場合、割増賃金を支払わなければならない」と定められています。そのため、給与面に関しては、日勤で働くよりもかなり優遇されていると言えるでしょう。

・変則シフトによる影響を受けにくい

二交代制勤務の場合、「日勤→日勤→夜勤→明け→公休」のようなシフトを組む病院も少なくありません。「働き手になるべく負担がないように」と、夜勤→明けの後は休みを入れたりすることで、身体的な負担を軽減するシフトを組むのが一般的です。

このような変則シフトは、働いていれば身体が慣れてくることもありますが、それでも「リズムが崩れてしまい、休みも寝て過ごしてしまう」など、変則シフトならではの辛さを感じることもあるでしょう。

夜勤専従なら、自分の生活のリズムを固定することができます。さらに、夜勤専従に切り替えれば、夜勤の回数を多くこなせるため、収入の増加も見込めます。変則シフトに「精神的な負担」を感じている方は、夜勤専従が有力な選択肢になります。


【看護師さんが夜勤専従で働くデメリット】

面談する看護師2・体内時計(サーカディアンリズム)が乱れやすい

普段は休息している時間に体を動かして働くと、睡眠と覚醒のバランスをとる体内時計「サーカディアンリズム」が乱れます。

そのため、疲労を感じやすくなるなど、日勤の仕事に比べ「体に負担がかる」と感じる方もいます。女性の場合、時には生理不順になってしまうことも。

「看護師の仕事には慣れている」という方でも、夜勤専従で働く場合には、特に体調管理に気を配る必要があるでしょう。適切な仮眠を取りながら、ストレスを溜め込まない工夫も必要です。勤務先を選ぶ際には、「休憩体制」や「仮眠設備」が充実しているかを基準にしてみましょう。

・シフトの人数が少ない

夜の時間帯は、日中よりも看護師さんの人数が少ない傾向にあります。寝ている患者さんも多いですが、何かあった時には少人数で対応するため、採血から点滴まで一人で行えるスキルが必要です。緊急時でも冷静に判断する、視野の広さも大切な要素と言えるでしょう。そのため、夜勤専従の採用時には、一定の経験・スキルが求められることも多いようです。

・正職員になりにくい

夜勤専従という仕事スタイルを選択する看護師さんも増えてはいるものの、就業形態としてはアルバイトが多いのも事実です。

それでも経験を積むことはできますが、「今後は正職員になりたい」あるいは「管理職として働きたい」と考えている方にとっては、少し遠回りになってしまうかもしれません。

ガッツポーズをする看護師
・中にはマニュアルがしっかりしていない病院もある

施設にもりますが、中には夜勤で働く人のためのマニュアルやルールがおざなりな所もあります。夜勤専従の看護師さんは、昼間のミーティングに出られないため、情報共有ができないケースもあるようです。

・人と時間を合わせにくくなる

日中の時間を自分の好きなことに充てられるのも、夜勤専従で働く大きなメリットです。しかし、昼間勤務をしている方とは、その生活リズムは異なります。夜勤前や夜勤明けに遊んだり飲み会に行ったりするのは、体力的な厳しさを感じる方もいるでしょう。お子さんがいる場合、タイミングが悪いと「何日も会えない」ということもあるかもしれません。夜勤専従で勤務する場合には、上手くスケジュール調整することが必要です。

夜勤専従での働き方によるメリット・デメリットをご紹介いたしましたが、どんな職種でもそれぞれメリット・デメリットが存在します。看護師として長く働き続けるためには、メリットとデメリットの「折り合い」をつけることも大切です。今回紹介したポイントを参考に、自分に合ったワークスタイル、職場を探してみましょう。

<参考文献>
※1 「2025年に向けた看護の挑戦 看護の将来ビジョン」 日本看護協会より