夜勤中にイライラ!看護師さんが怒りをコントロールするために知っておきたい「アンガーマネジメント」の基本

怒りを感じる女性

「夜勤中、患者さんに何度もナースコールをされた」「ひどい言葉を言われた」「何度も同じ質問をされる」など、医療機関で働く看護師さんにとって”イライラの感情”は切っても切り離せないものかもしれません。

しかし、その状況のままだと周囲の人にも影響を与えてしまったり、自分自身にどんどんストレスが溜まったりといった悪循環に陥ってしまいます。また、「本当は怒りたくない」「患者さんにもっと優しく接したい」と悩んでいる看護師さんも少なくありません。

そこで今回は、仕事中のイライラが軽くなるためのスキル「アンガーマネジメント」の基本を紹介します。怒りの感情と上手に付き合うスキルを身に付けて、気持ち良く仕事ができる環境を整えましょう。

看護師さんが知っておきたい”アンガーマネジメント”の基本

アンガーマネジメントとは、怒りの感情をコントロールするための心理的スキルのことです。最近では多くの書籍も販売されており、その名前を聞いたことがあるという方も多いでしょう。
では、一体アンガーマネジメントとはどのようなものなのか、簡単に解説します。

怒りの感情は人間の「防衛機能」の一つ

怒りの感情は人間が本来持っているものです。いきなり矛盾していると感じる方もいるかもしれませんが、怒りは人間の”表現の一つ”で、自分を守るための防衛機能とも言われます。
そのため、「怒りの感情自体をなくす」のではなく、「怒りの感情とうまく付き合う」というのがアンガーマネジメントの考え方です。

もし、怒りの感情を抱いたまま関係する方へ暴言を吐いてしまったり、同僚に八つ当たりしてしまったりすると、仕事や人間関係にも支障をきたします。
何より自分自身が「なんであんなことを言ってしまったのだろう」などと後悔し、それがまたストレスになってしまう「負のスパイラル」に陥ることは避けなくてはなりません。

怒りをうまくコントロールし冷静に対処することで、自分自身にストレスを溜め込まなくて済みはずです。
つまり、アンガーマネジメントは、周囲の人のためだけでなく自分自身のためにもなるスキルと言えます。

今すぐできるアンガーマネジメント実践編

怒る女性
ここからは、怒りの感情をコントロールするために知っておきたい具体的な4つの方法を紹介します。
日々の勤務の中で、これらのことを意識することから始めてみましょう。

たった”6秒間”を乗り越えるだけでいい

怒りの感情は「アドレナリン」によるものと考えられています。
アドレナリンは「6秒」かけて体内をめぐるため、その時間を乗り越えることができれば、怒りをコントロールしやすくなります。

具体的には、「怒りの感情が沸き起こったら6つ数える」と意識してみましょう。この方法を覚えておくだけでも、気持ちがずっと楽になるはずです。
勤務の中でもし患者さんにいらっとしてしまうことがあれば一人で抱え込まず、先輩や同僚に気持ちをアウトプットしたり介入してもらうことも大事です。

怒りに点数を付けて物事を客観的に見る

もう一つ、アンガーマネジメントにおいて大切な考え方が「状況や自分の感情を客観的に見る」という姿勢です。

「6秒の原則」を意識しながら、自分の中で「どれくらいの怒りの感情が沸き起こったか」を数値にしてみましょう。
例えば、患者さんから不快な言葉を言われた時、「先週は(10点満点中)8点だったけど、今日は6点くらい」と客観的に数値にしてみると「今日はたいしたことない」と思えるものです。
この「客観性」もアンガーマネジメントを身に付ける上で欠かせない要素の一つです。

「こうあるべき」を手放す

アンガーマネジメントでは、「患者さんの立場でそんなことを言うべきでない」「もっと感謝すべき」など、自分が持っている価値観を一旦手放してみることも大切です。

「こうあるべき」という価値観が強ければ強いほど、それと異なることが起きた時に怒りを覚えてしまいます。これは、一朝一夕で身に付けられるものではありませんが、日々の勤務の中で「今、自分の価値観で反応してしまったな」と自分を客観視してみることを意識してみましょう。
こうあるべきという思考を手放すと気持ちにゆとりができ、より柔軟に対応できるかもしれません。

どうにもできないことに怒らない

天候や電車の遅延など、「自分ではどうにもできないこと」が存在するように、自分のコントロールが及ばない事柄に対して怒りを向けるのはエネルギーの無駄遣いです。
もし、勤務中にそのようなことでイライラしてしまったら、「仕方ない」と割り切って、気持ちを切り替えてみましょう。

もし怒りがプライベートにも後を引くようだったら、ヨガやジムで身体を動かしたり友人とカフェに行く時間を作るなど、自分なりのストレス発散法を見つけて実践してみましょう。

今回は、アンガーマネジメントの概要を簡単に紹介しました。もし、もっと実践的な方法を身につけたいと言う方は、関連書籍を読んでみるのもいいでしょう。
「勤務中にいつもイライラしてしまう」という看護師さんは、少しずつアンガーマネジメントのスキルを身に付けてみてください。